たぬきのいなくなる日
今の場所に引っ越してきてから、かれこれ20年になるかな。
僕の家は駅から歩いて7分程度の距離だけど、20年前でも自然はいっぱいあった。
航空写真で見たら雑木林と茶畑と家屋がモザイクみたいになっていたのだろう。
その頃はすぐ隣には雑木林があったおかげで、夏は涼しかったけど、大木から落ちてくる花や木の実の後始末が大変だったし、いつもジメジメしていたので、植えた芝はあっという間に枯れてしまった。
また、いろんな生物(想像してね)を育んでいたので、子供が喜ぶ虫も多い代わりに、困った生物もまたゾロゾロと出没したものだった。
梅雨のある日、車に乗ろうとして取っ手に手を突っ込んだら、グニュっという感触に悲鳴を上げたことがある。ナメクジ君だった。そういうこともあったが、娘には最高の環境だった。
雑木林の木はほとんど無くなって草ボーボーの今でも、娘の部屋の窓からは四季を通してささやかな営みを見ることができる。普段はネコが通るだけだが、ときおりタヌキも通る。^^;
うちの嫁さんはネコにやるように指を出していたら、軽くかじられたと言ってた。野生動物にしては珍しいこともあるもんだと思ったけど、おそらく好奇心いっぱいの子だぬきだったのだろう。狂犬病などの病原菌が入ったらどないすねん!ったく、ブツブツ.....
一ヶ月ほど前、すぐ近くで動物同士がいがみ合う声が聞こえる。犬やネコとは違った声なのでタヌキだとすぐ分かる。あまりに長いことうるさかったので、近所の男性が「うるさい!」と怒鳴ったら、二匹のタヌキが逃げていったそうだ。うちで飼っている小柄なネコが食い殺されなきゃいいなと心配しているのだが、うちのネコは一番体が小さいのに声だけはメチャメチャでかい!しかも甲高い。オスが寄ってくると死にそうな声を上げて威嚇するので、ご近所迷惑であることこの上ない。
さて、そのタヌキの住む範囲がこのところ極端に狭まってきた。昨年久々に近所を散歩して気付いたのだけど、以前は雑木林であった場所に新築の家がいくつも建っている。数箇所の雑木林が消えてなくなっていた。しかも数年前にバイパスが近くを通ってしまった為に、多摩湖方面へ行くこともできなくなってしまった。
それでも僕の家の周辺だけは、タヌキの住めそうな最後の空間がいくつか残っていたのだが、そのうちの一つが突然消えた。竹林が消え、大木も枝を切り落とされて、後は細かく切られてどこかに棄てられるのを待つのみだ。夕日の中で無残な姿が悲しい。
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- もーったいない(も~ったいない)(2008.06.01)
- 暗闇に、娘を狙う6つの目(2008.03.19)
- たぬきのいなくなる日(2008.03.07)
- いまさら「めぞん一刻」(2007.03.17)
- 上高地・乗鞍で出合った花々(6月初旬)(2007.06.16)


コメント